JAZZビギナーのJAZZ放浪記


●私は、JAZZを聞くようになってから、まだ、五年ほどしかたっていません。そんなわけで、まだまだ私は、JAZZについて、知らないことも多々あり、いわば「超」が付くJAZZビギナーなのですが、そんな私なりに、JAZZの魅力について、少々、語っていきたいと思います。
もし、「JAZZを聞いてみたいけど、どれを聞いていいのかわからない」と、お思いの方がいたら、この記事が、ほんのわずかかもしれませんが、お役に立つかもしれません。また、JAZZにくわしい方がおられましたら、ご指導やおススメなど、一言、いただけたら、たいへんうれしく思います。


●JAZZを聞いてみよう、と思い立って、私がまず最初に買ってきたのは、さまざまな奏者の曲を納めたアンソロジーCDでした。なにしろ、JAZZといっても、何を聞いていいのかわからず、とりあえず聞いてみるのなら、いろいろな曲が入っているモノが、けっこういいのかも?、と、思ったからです。
この当時、いくつか同様のCDを買ってきましたが、いちばん印象深かったのが、このエッセンス・ジャズです。マイルス・デイビスのエアジン、ビル・エバンスの枯葉やワルツ・フォー・デビィ、そしてケニー・ドーハムの蓮の花などなど、このCDには、私にとって、ツボにハマる曲が、多数、収録されていました。
JAZZを聞くなら、こうした、アンソロジーアルバムから入るのも、ひとつの手かもしれません。その後、私は、気に入った収録曲から、少しづつ裾野を広げていくということにしました。


●また、同じ時期に、綾戸智恵のアルバムも、このFor All We Knowを筆頭に、いくつか買ったりしました。
当時、綾戸智恵がマスコミによく取り上げられるようになり、彼女の名は、テレビなどでも目にすることが多くなりました。というわけで、とりあえず手に取ったのが、彼女のCDだったというわけです。(けっこうミーハーなチョイスです)
このあたりが、私のJAZZリスニングの出発点といえるかもしれません。


●そんな折、出会ってしまったモノがコレ!。マイルス・デイビスのカインド・オブ・ブルーです。最初に聞いた時は、あまりピンとこなかったのですが、聞き込むにつれ、じわじわと魅力が感じ取れる、まさに珠玉の逸品です。とにかく、クールでカッコいい。
このカインド・オブ・ブルーとの出会いがなかったら、私は、JAZZを聞くこともなかったかもしれません。
以後、今度は、プレイヤーごとに片っ端から聞くことに…。ジョン・コルトレーン、ザ・スリー・サウンズ、ジミー・スミス、セロニアス・モンク、そして、ソニー・クラーク、チック・コリア、バド・パウエル、オスカー・ピーターソンと、わけもわからず、節操もなく、ただただ、いろいろと聞いてみました。
(オスカー・ピーターソンは、ネットを通じて知り合った方から勧められて、聞くようになりました)



●こうした試し聞きを繰り返す中で出会ったのが、ビル・エバンスのエブリボディ・デッグス。(はじめは、このシンプルで渋いジャケットに目が止まったんですが…)
ビル・エバンスは、先に書いたJAZZのアンソロジーにも多数収録されており、私に、JAZZの「美しさ」を教えてくれた、偉大な奏者でもあります。
というわけで、以後、ビル・エバンスに傾倒し、ワルツ・フォー・デビィ、ポートレイト・イン・ジャズ、サンデイ・アット・ザ・ビレッジバンガード、などなどを聞いていきました。
JAZZとは乗りのいいものと思っていましたが、美しいものでもあると、ビル・エバンスを聞き、認識した次第です。とくに、アルバム「ワルツ・フォー・デビィ」に収録されているマイ・フーリッシュ・ハートは、世の中にこんなに美しいメロディがあったのか、と思わせるほどの、心に染み入る名曲です。



●そして、いまのお気に入りはこちら。まず、マイルスのクッキン。マイルスはいろいろ聞きましたが、このクッキンや、スティーミン、リラクシン、ラウンド・アバウト・ミッドナイト、バグス・グルーブが、とくにお気に入りです。どの収録曲も、これぞJAZZといえるもので、おそらく、一生、聞くことができると思います。マイルスは、まさにKING OF JAZZであり、いい楽曲は、時代を超えてもなお輝きをうしなわないということを、認識させてくれます。
とはいえ、私には、まだ、聞いていないマイルスのアルバムもあります。今後は、それらをじっくりと聴いていきたいです。(一気に聴いちゃうと楽しみがなくなるので、おいおいと…)


●ボーカル物でお気に入りのものはコレ。チェット・ベイカーのシングスです。このアルバムは、遊べる本屋「ビレッジ・バンガード]でPOP広告つきで紹介されていて、以前から、ちょっと気になっていました。ジャズのボーカルもムーディでいいですネ。とくに、チェットベイカーは、中性的な声がとても魅力的です。ホット一息つきたいときにはおすすめだと思います。
ただ、私が、ボーカル物でいちばんよく聞くのは、ダイアナ・クラールかもしれません。また、akikoもお気に入りです。以前は、ビリーホリデイ、サラ・ヴォーン、などなど、巨匠と呼ばれるジャズシンガーの曲を聴いたりもしたのですが、ちょっと迫力がありすぎて…。やはり、女性らしい声が私の好みのようです。(そういえば、ここ最近、前出の綾戸智恵は、ほとんど聴かなくなってしまいました。たまには、聴いてみます。